犬の社会化

 

 

犬の性格を決める要素には、犬種の特性、遺伝的特質に加えて、育成環境によるところが最も影響力があると言われています。

 

生後6カ月以内の、まだ純真無垢で、もっとも経験や知識を吸収しやすい時期をどう過ごすかによって、その後の行動が大きく変わってきます。

 

この期間に「社会化」を身につけさせてあげることが、犬にとっても、飼い主さんにとっても大切なことなのです。

 

 

 

■生後3カ月以内にやっておきたいこと

 

1.人間との生活に慣れさせること
こどもや大人など、いろいろなタイプの人と触れあい、おやつをもらったりすることで、安心して人に懐くようになっていきます。また、テレビや掃除機などの生活音に慣れることで家でのストレスが軽減されるようにしていきましょう。

 

2.他の犬との活動に慣れさせること
一緒に遊ぶ機会を作ることで、あらかじめ他の犬への恐怖心が生まれないようにしていきましょう。(ただし、ワクチン接種が不明な犬との接触は控えましょう。)
犬同士がお友達になれることはもちろんですが、飼い主さん同士がコミュニケーションを取ることで、お互いの情報交換や飼い主としてのマナー向上も図っていきましょう。

 

3.日常生活に慣れさせること
できるだけ外の世界に慣れさせることで、自動車や人混みなどへの恐怖心が生まれないようにしていきましょう。特に、車や電車に乗るトレーニングをしていくことで、愛犬との楽しみ方が広がっていくことでしょう。

 

 

 

■生後6カ月以内にやっておきたいこと

 

1.日常生活のトレーニング
家のなかで安心して過ごさせてあげられるように、日常生活のトレーニングをしましょう。
「トイレ・トレーニング」はもちろんのこと、「クレート・トレーニング」によってクレート内でリラックスできるようになると、災害時に避難する際や短時間のお留守番、旅行などの際のお出かけ時にも安心です。また、「ケア・トレーニング(ブラシ・歯磨き・耳掃除など)」で人に体を触らせるトレーニングもして、スキンシップとともに健康チェックもできるようになります。

 

2.人間との信頼関係を作るトレーニング
飼い主の指示に従い、スムーズにコミュニケーションが取れるように、「指示とご褒美」で信頼関係を作るトレーニングをしましょう。
「お座り」「伏せ」「待て」などを覚えることで、安全にお散歩ができるようになったり、公共の場やドッグランなどで周りに迷惑をかけずに過ごすことができます。
また、飼い主さんとの信頼関係ができれば、トリック(スピン・ロール・ごろん)などで一緒に楽しむこともできるようになります。

 

3.楽しく遊べるためのトレーニング
甘噛みが癖になっていたり、興奮がおさまらないようだと、攻撃的になったり、人にケガをさせてしまったりすることがあります。リトリーブ(ボールやおもちゃを取ってくる)や、おもちゃを使った、ひっぱりっこ遊びをしながら、「やめろ」「放せ」などを覚えさせていきましょう。
楽しく、正しく遊べるようになると、安心して人と接することができるようになります。